むちうち(抹消神経障害)

むちうちとは、交通事故などで首に不自然な強い力がかかったことによる首の捻挫です。衝撃を受けた時に、ちょうど鞭がしなるように首が動くので、むちうちと呼ばれています。

診断名としては、頸椎捻挫や外傷性頚部症候群などと呼ばれます。

首の痛みの他にも,肩こり,頭痛,めまい,手のしびれ,不眠,うつ状態など様々な症状が出ます。

むちうちの場合は、治療期間は、「3~6か月」を目安とすることが多いようですが、一般的に約3か月程度で治癒するという統計があるため、保険会社の担当者は、「3ヶ月経ったから」というような形式的な理由で打ち切りを打診してくることがあります。

特に、整形外科ではなく整骨院への通院をメインにしていると、保険会社はこのような対応をする可能性が高くなってきます。

症状固定時期の判断は、保険会社の担当者ではなく、普段から被害者の身体を診ている医師がすべきものです。

保険会社の担当者から打ち切りを打診された場合には、整形外科のリハビリ、整骨院治療の継続について、主治医の協力を得ながら治療継続の必要性を主張する必要があります。

症状が残存した場合は、後遺障害等級認定を申請することになります。後遺障害の認定のためには、継続して整形外科に6カ月程度通院していることが望ましいと言われています。

後遺障害等級認定を受けることによって、様々なメリットを得ることができます。

まず、後遺障害等級に応じた慰謝料を請求することが可能になります。また、逸失利益の請求も可能になります。

むちうちの場合に検討される後遺障害等級は、非該当、14級、12級の3パターンです。

ほとんどの場合が非該当か14級であり、12級の認定のためには、画像上神経根の圧迫が認められていなければならないとされています。

後遺症の損害賠償の相場については、詳しくは、「後遺症の損害賠償の相場を知りたい」に記載していますが、弁護士基準での慰謝料は、14級の場合に110万円、12級の場合で290万円となります。認定されるかどうかで大きな違いがあります。

また、逸失利益について、労働能力喪失率は、12級ならば14%、14級ならば5%となっています。

労働能力喪失期間は、一般的に、12級であれば5~10年、14級であれば5年とされています。

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